■ガンは生活習慣による全身病

異常な細胞が増殖して組織が塊になったものを「腫瘍」といいます。さらに、腫瘍の中でも、浸潤や転移をせず、成長に限界のあるものを「良性腫瘍」といい、そうでないものを「悪性腫瘍」といいます。この悪性腫瘍を「ガン(癌)」と呼ぶのです。

そして、最初に腫瘍ができた臓器や部位の名称を冠し、「大腸ガン」「肺ガン」「肝臓ガン」「乳ガン」というような名称が付けられます。

ガンと診断されたとき、真っ先に心配するのは「転移」があるかどうかでしょう。転移があると、外科手術で病巣部をすべて取りきることが難しく、完治は難しいといわれているからです。

転移というのは、最初にガンが出来たところとは別の場所に、ガンが現れることです。何故ガンが転移するのかということについては、一般的にはリンパ腺や血管を通してガン細胞が他の臓器に運ばれ、そこで増殖するからだといわれています。

■目に見えないからガンがないと考えるのは危険

でも私の考えは少し違います。私は、最初にどこか一ヶ所に出来たガン細胞が増殖する過程で他の臓器に飛び火するとは考えていません。

通常、ガン細胞が発見されるのは、小さくても直径1センチ程度の腫瘍に成長してからです。ガンの腫瘍は、一つのガン細胞が増殖して出来たものです。

僅か1センチの腫瘍でも、それを形成する細胞の数は何億にも及びます。ですから、そこまで増殖するのに要する時間は決して短いものではありません。

ガンが生活習慣病である以上、何処かにガン細胞が出来たということは、その間に、腫瘍までに成長していないガン細胞がすでに全身に生まれていると考えられます。

目に見えないからといって、ガンがないと考えるのは危険です。日々の生活によって体内に蓄積された「毒」は、まるで時限爆弾のように全身の細胞に仕掛けられているのです。

その無数にある爆弾のどれが最初に爆発するかは、その人の遺伝的要因や、生活環境などによって違います。

食品添加物や農薬を使って育てたものばかりを食べていた人は、解毒を司る肝臓に仕掛けられた爆弾が最初に爆発するでしょう。食事時間が不規則でお茶や胃薬をよく飲んでいた人は、胃の爆弾が爆発するかも知れません。

でも同じような生活をしていても遺伝的要素が違えば、爆弾の破裂する箇所は違うかも知れません。

つまりガンは、どこか一部だけが侵される「局所病」ではなく、体全体が侵される「全身病」だということです。

それが体のあちこちに「再発」していくように見えるのは、全身に仕掛けられた爆弾が、時間差で次々と爆発していくからでしょう。

そう考えると、現在の原発病巣をリンパ腺や血管まで含めて広範囲に切除するという一般的な手術方法が本当に正しいのか、という疑問が生じてきます。

【出典】「病気にならない生き方」新谷 弘美著

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